街中でよく電動自転車を見かけます。
でも、実際に試したことがない人は、「本当に便利なの?」と思うこともあるかもしれません。
電動自転車にはそれほど魅力がない、または運転が難しいと感じる人もいるでしょう。
ここでは、長く電動自転車を使ってきた私が、その価値についてお話しします。
これから買おうかなと考えている方は、参考にしてみてください。
電動自転車の便利さに対する誤解
電動自転車の便利さに疑問を持つ声を聞くと、少し違和感を感じます。
実際のところ、電動自転車は全部ひっくるめて考えると、非常に便利です。
「全部ひっくるめて」と言うのは、部分的に見た場合、通常の自転車の方が便利に思えるからです。
ただし、走行の楽さに関しては、通常の自転車とは比べ物にならないほど電動自転車が楽です。
電動自転車の走行を楽だと感じない人は、本当に体験したことがあるのか、あるいは正しい電動自転車と比較しているのか、または下り坂しか経験していないのか、疑問に思います。
平地では、軽くペダルをこぐだけで進めるため、まるで空を飛んでいるような感覚があります。これにより、長距離でもほとんど疲れを感じません。
坂道も、自転車から降りずに楽に上れます。
坂が多い地域では、電動自転車はただ便利なだけでなく、必需品と言えるでしょう。
子供を乗せる際も、一人で乗るよりずっと楽で、坂道もスムーズに上がれます。
通常の自転車と一緒に出かける時、同じペースで進むのは難しいですね。
平地のみや体力に自信がある若者なら大丈夫かもしれませんが、坂道がある場合は、待ち合わせなどで調整が必要になることもあります。
では、なぜ電動自転車の便利さを感じない人がいるのでしょうか?その理由も探ってみましょう。
電動アシスト自転車に不便さを感じる理由
電動アシスト自転車は、モーターによるサポートでペダルを軽くし、普通の自転車よりも少ない力で進むことができる乗り物です。
速度が落ちたり坂道を走るときには、アシストの力が増して、スタートや上り坂でも快適に運転できます。
「電動アシスト自転車」というこれらの自転車は、前に進むためにはペダルをこぐ必要がありますが、モーターがその力をサポートします。
これにより、運転者は自分の力で進みながらも、ペダルをこぐ負担を軽減できます。
フル電動自転車もあり、これらは「ペダル付き原動機付自転車」とされ、バイクと同様の扱いを受けます。
このため、ナンバープレートの取得や運転免許の保持、自賠責保険の加入が必要です。
公道で使う際には、法的な配慮が求められます。
一方、電動アシスト自転車は道路交通法上、自転車と同じ扱いで、免許不要で購入後すぐに使えます。
この記事では、特に電動アシスト自転車のことを「電動自転車」としています。
快適さに疑問を持つ理由
先に、電動自転車の走行が非常に快適であると述べましたが、便利さにもかかわらず不便だと感じる点があります。
電動自転車が快適でないと感じる理由として、次のような点が挙げられます。
坂道をよく走る人や、普段から荷物を多く運ぶ人にとって、電動自転車は興味深い選択肢かもしれません。
しかし、「電動自転車はそれほど楽ではない」と考える声もあります。
その考えが生まれる主な理由をいくつか説明します。
①自力でペダルをこぐ必要がある
電動アシスト自転車は、モーターの力で完全に自動で進むわけではなく、利用者がペダルをこぐことでその力を補います。
そのため、ペダルをまったく使わずに進むことを期待していた人には、がっかりさせるかもしれません。
完全に力を使わずに済むわけではなく、一部の力は必要ですから、想像していたものとは異なるかもしれません。
②アシスト力の変動
電動アシスト自転車のアシスト力は速度に応じて変わります。
●時速10km未満では、漕ぐ力に対してアシスト力が最大2倍までとなり、特にスタート時や上り坂ではアシストの恩恵を強く感じることができます。
●時速10kmを超えて24km未満では、速度が上がるにつれてアシストの比率が徐々に下がっていきます。
●時速24kmを超えると、アシスト力は完全になくなり、100%自力でペダルをこぐ必要があります。
この速度域では、ペダルを踏むのが重くなり、スピードアップが難しくなります。
アシスト力のこのような変動は、速度が変わるタイミングで、ペダリングが一時的に重く感じられたり、思ったよりアシストが効かない瞬間があるかもしれません。
そのため、一定の速度でスムーズに進むことを期待していた人は、アシスト自転車の使用感に対して「楽ではない」と感じることがあります。
電動アシスト自転車のメリットは多いですが、これらの特性をよく理解し、自分の使用状況に合わせて選ぶことが大切です。
自力でペダルをこぐ必要があること、アシスト力の変動を認識した上で、電動アシスト自転車の便利さや楽しさを最大限に享受することができるでしょう。
③電動自転車は少し重め
電動自転車は、モーターやバッテリーが搭載されているため、一般的な自転車よりも重くなります。
普通の自転車が約15kgから20kgであるのに対して、電動自転車は20kgから30kgの重さがあり、5kgから10kg程度重いです。
運転しているときはこの重さをあまり感じませんが、Uターンや、自転車を降りて押すとき、止まるときにはその重さが感じられます。
④長い距離には不向き
電動自転車のバッテリー寿命は、長距離を走るにはあまり適していません。
バッテリーの種類やアシストの使い方にもよりますが、平均的な16Ahバッテリーで約60km走れます。
毎回充電するわけではありませんので、実際には一回の充電で走れる距離は限られています。
バッテリー容量を上げると走行距離は伸びますが、コストも上がります。
バッテリー切れになると、重い自転車をこぐことになります。
⑤段差での注意点
重い電動自転車は、バランスをとりにくく、特に段差があるところでは弱点を露呈します。小さいタイヤのモデルは耐久性に劣り、段差の影響を受けやすいです。
段差がある場所を走る際には、特に注意が必要です。
⑥充電が面倒
電動自転車のバッテリーを定期的に充電する必要があり、これが面倒に感じる人もいます
たとえば、16Ahのバッテリーで毎日片道3km走る場合、週に約42km走り、週に一度は充電が必要になります。
走行距離が60kmの場合でも、充電は頻繁に必要で、バッテリーの寿命が短くなると、充電の頻度はさらに増えます。
バッテリーは重いため、特にマンションに住んでいる人は、充電のために室内に持ち運ぶのが大変です。
電動自転車は便利ですが、重さ、長距離への制限、段差への対応力、充電の手間など、考慮するべき点が多いです。
これらの点を理解し、日常生活での便利さと欠点を比較しながら、自分にとってベストな選択をすることが大切です。
⑦一部の駐輪場で困ることも
電動自転車は、乗り心地の安定性を向上させるために太めのタイヤを採用していますが、このために一部の駐輪場のスペースや車輪止めが対応していない場合があります。
電動自転車を購入する前には、タイヤのサイズをカタログやメーカーのウェブサイトで確認することが大事です。
さらに、車速センサーなど、車輪止めに触れることでダメージを受ける部品があるかもしれないので、この点も考慮する必要があります。
⑧価格が高め
電動自転車は、搭載される技術のおかげで、通常の自転車よりも価格が高くなっています
電動自転車の価格はだいたい80,000円から120,000円くらいで、これに対して通常の自転車は20,000円から40,000円程度ですから、明らかに高価です。
電動自転車のセールで大幅に値下がりすることは少なく、価格が5万円を下回ることはめったにありません。
また、バッテリーの交換が必要になると、約40,000円の追加費用がかかる上、廃棄する際にも注意が必要です。
重いためタイヤの摩耗やパンクのリスクも高く、通常の自転車に比べてメンテナンス費用もかさむことがあります。
購入を考える際のポイント
電動自転車を選ぶ際には、快適な走行感はもちろん、価格の高さや特定の条件下での不便さなど、さまざまな点を考慮に入れることが大切です。
特に、頻繁に長距離を走ったり、速く走りたいと思っている人は、電動自転車の限界をしっかり理解しておく必要があります。
アシスト機能が切れた後の重さや、走行性能の変化を踏まえ、自分の使い方に合った電動自転車を選ぶことが推奨されます。
信頼性の高いメーカーの製品を参考に、必要性や価格、性能をじっくり比較してみることが良いでしょう。
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電動自転車、こんな方にピッタリ!
電動自転車について「扱いにくい」という意見も聞かれますが、実際にはさまざまなシーンで便利さを発揮します。特に以下のような状況の方に、電動自転車は大変おすすめです。
毎日の道が坂道だらけの方
坂が多い地域に住んでいる方や、通勤・通学で坂道を避けられない方には、電動自転車がとても便利です。
坂道での移動がずっと楽になり、さらに時間も節約できます。
趣味でサイクリングをする方にも、坂道を気にせず広い範囲を探索できるので、電動自転車は魅力的です。
子どもの送迎をする方
子どもを幼稚園、保育園や習い事へ送り迎えするのに、電動自転車は最適です。
徒歩や公共交通よりも早く移動できるうえ、疲れにくいので、子どもと過ごす時間がより充実します。
買い物をスムーズに済ませたい方
運転に自信がなかったり、スーパーの駐車場で困っている場合、電動自転車が力を発揮します。
駐輪が簡単で、買ったものを楽に運べるので、日常のお買い物が格段にラクになります。
まとめ
これらの例から分かるように、電動自転車は日常をより便利で楽しいものに変えてくれる素敵なアイテムです。
特に坂道が多い場所に住んでいる方や、子どもの送り迎え、買い物での使用を考えている方にとっては、電動自転車のメリットは大きいでしょう。
もし電動自転車の導入を考えているなら、これらのメリットを生かして、毎日の移動をもっと快適にしてみてはどうでしょうか。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。