Q.「魚」へんに「花」という漢字はどう読むのですか?
A.この漢字の読み方は「ホッケ」です。
この記事では、以下の内容について詳しく説明します。
●「魚」へんに「花」の漢字の読み方
●「ホッケ」という名前の由来
●「ホッケ」と表される魚部首の花の語源
これらについて、魚に詳しい筆者が分かりやすく解説します。
「魚」へんに「花」の「𩸽」、その読みは?
「魚」部首を含む「花」の漢字は「ホッケ」と読まれます。
【漢字情報】
訓読み:ホッケ
音読み:なし
部首:魚(うお・うおへん・さかなへん)
画数:18画
この漢字は、日本独自の国字であり、中国では存在しないため、音読みはありません。
「ホッケ」とはどんな魚?
「ホッケ」は主に北海道周辺で捕れるアイナメ科ホッケ亜科の食用魚です。
成魚は大体50センチメートルに成長します。
成長段階によって、
アオボッケ(幼魚)
ロウソクボッケ(1年生魚)
ハルボッケ(2年生魚)
ネボッケ/タラバボッケ(成魚)
などのさまざまな名前がありますが、これらは出世魚には分類されません。
鮮度が早く落ちるため、以前は食用としてあまり利用されていませんでしたが、戦後の食料不足をきっかけに普及しました。
「ホッケの開き」など、開いた状態で食されることが多く、定食屋や居酒屋でよく見られます。干物としても人気です。
アニサキスなどの寄生虫がいるため、生での食用は推奨されていません。
近年は漁獲量の減少により価格が上昇しており、代替品として近縁種のキタノホッケが海外から輸入され、使用されることが増えています。
※キタノホッケは「縞ほっけ」として流通しています。
「ホッケ」の名前の由来について
「ホッケ」という名前には、様々な起源が考えられています。
- 法華経(ほけきょう/ほっけきょう)の教えを広めた僧侶によって、この魚の美味しさが伝えられ、「布教」という意味で名付けられた可能性。
- 「北方(ほっぽう)の魚」という意味から「ほっけ」という名前に変わった可能性。
- 「花」を含む「北の花」→「ほくか」→「ほっけ」となった可能性。
- アイヌ語で「伏す・寝る」という意味の「ホッケ」から名付けられた可能性。
これらの説のどれが正しいかを現代では確認する方法はありません。
「ホッケ」が魚部首と「花」を組み合わせた漢字になった背景
「ホッケ」という魚の名が、魚部首に「花」と組み合わされた漢字になった背景には、いくつかの説が存在します。
北海道で桜の開花期と脂の乗りが一致するから
北海道では、本州に比べて桜の開花が少し遅れ、5月初旬になります。
この時期、ホッケは脂が良く乗り、味が最高潮に達します。
産卵のため沿岸に集まるため、漁獲量も増えます。ホッケの旬と桜の開花時期が一致することから、魚部首に桜を象徴する「花」を組み合わせたとされる説があります。
幼魚が群れる様子が花のように美しいため
ホッケの幼魚、アオボッケは青緑色をしており、これらが群れて泳ぐ様子が花のように美しく見えることから、この名前に魚部首と「花」を組み合わせたという説があります。
産卵期のオスの体色が唐草文様のように美しいから
ホッケのオスは産卵期になると体色がコバルト色に変わり、唐草文様のように見えるとされています。
この美しさを花に例え、魚部首と「花」を組み合わせたとされる説がありますが、唐草文様が草の葉や茎、ツルを表すため、この説には疑問が残ります。
法華経の「華」の字が「花」に転じた
ホッケの名の由来とされる法華経において、「華」の漢字が時間を経て「花」に変わったとされる説もあります。
まとめ
今回の内容をまとめますと…
- 「魚」の部首に「花」という漢字は「ホッケ」と読む。
- 「ホッケ」の漢字名の由来には複数の説がある。
- 居酒屋などでよく見かけるが、漢字では認識しにくい魚である。
ということでした。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。